加護亜依ちゃんミニドラマ「今日の出来事」 第6話
今日は一日天気が良かったので、メンバー全員とお花見に行きました。
安倍「ねぇ〜、レジャーシートは?」
飯田「ああ、ほら紺野……ここに広げて」
紺野「……えっとぉ……は〜い、今広げま〜す」
よいしょ、よいしょ、とあさ美ちゃんは必死にレジャーシートを広げました。
13人もいるから、みんなで荷物を協力して持ってきたのです。
加護はあんまり力無いから軽い物を持ってました(笑)
矢口「はぁ〜、やっぱり桜がキレイだねぇ〜。矢口うっとりしちゃ〜う」
保田「あたしもお花見好きだなぁ〜。だってお酒飲めるし」
矢口「ちょっとぉ〜、今日はお酒抜きだよ。未成年者がいっぱいいるんだから」
保田「え〜、聞いてないよ〜」
矢口「ダメ。去年の裕ちゃんみたいになるよ?」
保田「………」
保田さんのちょっと落ち込む姿を見ながら、加護達は宴会の準備を始めました。
持ってきたジュースを開けたり……料理を……あれ?
持ってきた料理を……???
加護「ねぇねぇ、持ってきた料理は?」
高橋「?、持ってきましたけど??」
加護「おかしいなぁ〜。お豆ちゃん知ってる?」
新垣「さあ〜……私はちょっと……ごめんなさい、わかりません」
小川「料理なら全部持ってきて隅に置いたんですけど」
加護「それがないんだぴょん♪」
新垣「では、私がちょっと調査して参ります!」
なんか里沙ちゃんが意気込んで他のメンバーの所に走っていきました。
それにしても、料理はドコに消えちゃったんだろう……。
新垣「石川さん!」
石川「なぁに? どうしたの? お豆ちゃん☆」
新垣「今日もピンクのフリル付き衣装でカワイイですね」
石川「これね、衣装じゃなくて私服なの私服」
新垣「そんなことより、あの……料理、知ってますか?」
石川「持ってきたお料理でしょう? あのレジャーシートの隅に置いたよ。なんで?」
新垣「ならいいんです」
石川「?」
次、次。
辻「眠いなぁ……今日もあったかで……」
新垣「辻さん、お料理知ってますか?」
辻「ののは知らな〜い」
料理がないということで、他の準備が終わったよっすぃ〜や他のメンバーの人たちも大騒ぎに……。
吉澤「本当にドコいったんだろうねぇ〜」
矢口「なんでみんなで持ってきたのに、全部無くなっちゃったんだろう……」
吉澤「おっかしいなぁ〜☆」
加護「……鶏の唐揚げ、食べたかった」
矢口「どうでもいいけどさ、料理…紺野が持ってなかった?」
安倍「そうだっけ?」
飯田「言われてみれば……紺野? どうなの?」
紺野「はい? なんですか?」
矢口「料理、紺野が持ってたでしょ? それ隅に置いた後どうしたの?」
紺野「お料理ですか? 荷物を広げてる間、辻さんに見張っててもらったんですけど」
矢口「辻に〜〜〜?!」
紺野「……はぁい」
安倍「こりゃ決定的だね(苦笑)」
矢口「……辻、辻っ!! ちょっとっ!!」
辻「………なんですかぁ? のの眠いんです」
矢口「料理、どうしたの?」
辻「………」
矢口「聞いてるの! 答えなさい。どうしたの?」
辻「………ちゃった」
矢口「??」
辻「……紺野ちゃんがね、こんなにお料理あると広げるの大変って言ってたから」
飯田「で? どうしたの?」
飯田さんの問いかけは驚くほど優しい口調だった。
辻「だからぁ……ちょっと、手伝ってあげようかと思って見てたらついつい手が出ちゃって……」
安倍「全部、食べちゃったんだよね?」
辻「……はい」
加護を始め、お花見に来た他のメンバーもつ〜じ〜のその言葉を聞いて落胆しちゃいました。
でも、今日はヒサブリにみんなオフだし、このままお花見を決行と言うことになりました。
飯田「じゃ、ちょっとジュースしかないけど……お花見って事で、かんぱ〜い♪」
全員「かんぱ〜いっ♪」
本当に今日はお花見楽しかった♪
桜もずっと咲いててくれるとキレイだし、嬉しいんだけど……。
加護は満足です☆
お仕事で疲れたときはこうやってみんなで楽しむのも悪くないなって思います。
それでは、また! 加護亜依でした♪
……それにしても、次のお休みっていつなんだろう……(ちょい泣)
加護亜依ちゃんミニドラマ「今日の出来事」 第5話
今日は一日、横浜アリーナでコンサートでした。
加護はコンサート、結構好きです。
元気がないときでも、お客さんの熱気とノリでなんか元気になってしまいます。
だからどんなにつらくても頑張れるのかも(照笑)
「あいぼん、どうかしたの?」
「つ〜じ〜。ううん、なんでもない…」
「?、いつものあいぼんらしくないよ」
「あのねぇ、辻おいしいお菓子見つけたんだよぉ。あいぼん、一緒に食べよう」
「………」
「あ、黙ってると辻が全部食べちゃうぞぉ〜」
「………」
「ねぇ、食べちゃうぞ〜……ほらぁ〜」
「………」
「矢口しゃ〜ん。あいぼんがなんか変です」
「ん? 誰だってそういうときあるよ。そっとしておいてあげな」
「はぁ〜い……(う〜ん、寂しいなぁ)」
実は加護、今日のコンサートでちょっと失敗してしまいました。
そんなことではいけないと、飯田さんに注意されて反省しています。
はぁ、そういえばあたしってプロなんだよね……。
お仕事を頑張ってお給料もらってるし……ミスは許されないんだ。
もうこのお仕事を始めて2年くらい経つけど、いつもプレッシャーに押しつぶされそうになっちゃう。
でも頑張らないとね、あたしのこと待ってるファンの人も居るんだし♪
「あれ? つ〜じ〜、お菓子はぁ?」
「やだぁ〜、遅いよぉ……もう辻が全部食べちゃった☆(爆)」
「ちょっと、つ〜じ〜……あんなにいっぱいあったのにもう全部食べちゃったの?」
「うん☆(爆)」
「早すぎるよ〜。…もぉ、つ〜じ〜食べるのだけは早いんだからぁ(笑)」
「もぉ、あいぼん(照怒) でも、よかった」
「?」
「いつものあいぼんに戻ったから」
「そう?」
「うん」
あははは、と二人で笑いました。
なんか自然と楽屋の中も明るくなった気がしました。
メンバーのみんなを見回してみると、微笑み返してくれたり。
やっぱりモーニング娘。っていうグループは、とっても良いグループです。
これからも加護は頑張ります。
応援よろしくね♪
それじゃ、また。 加護亜依でした☆
加護亜依ちゃんミニドラマ「今日の出来事」 第4話
今日は一日、雨でした。
加護は雨はあんまり好きじゃありません。
なので、つ〜じ〜と一緒に矢口さんにちょっかいを出すことにしました(小悪魔笑)
「いくよ、いい?」
「OK♪」
せ〜のっ、
「矢口さん、今日もちっちゃいですねぇ〜☆」
「うるさ〜〜いっ!! ああ、もう……あんたらちゃんと今日の台本覚えた?」
「おぼえてましぇ〜ん(ばくぅ)」
「ちゃんと覚えてきなさいって言ったでしょ? もぉ、知らないよ」
「そういう矢口さんは覚えてきたんですかぁ?」
「いま覚えてるの。だからお願い静かにして…」
「やなこった〜。 わ〜いわ〜い、親びんが台本覚えちゅ〜☆」
「もう頼むからあっち行って(怒)」
私とつ〜じ〜は矢口さんにつまみ出され、楽屋に入れなくなってしまいました。
「もう、あんな怒らなくてもいいのにね」
「ホント、ホント…」
「どうする? 楽屋に入れなくなっちゃったよ?」
「どっかないかなぁ……」
ああっ!!
つ〜じ〜が何かを見つけたみたい。
指を指した先の張り紙を見ると、
『中澤 裕子 様』
なるほど……。
ふたり顔を見合わせて、にやけてしまいます。
行くよ、せ〜のっ、
「おはようごじゃいま〜す」
「おはよう、お二人さん。どうした〜?」
「今日、何の日か知ってますか?」
「今日? 節分やん」
「じゃ、鬼を豆でやっちゅけましょ〜。おにはそと〜」
「こらこら、止め止め。いたい、いたいってゆうてるの。こら人の話を」
「もうすぐ三十路の人の話はききましぇん」
「もぉ! そういうことは言わないの(怒)」
「三十路〜三十路〜もうすぐ三十路〜……だんな募集中〜♪ いぇい☆」
「こらぁ!! だんなは余計だろ、だんなは(苦笑)」
「逃げろ〜☆」
「まったくあの子達は……(微笑)」
今日も中澤さんはいつもどおりでした(笑)
「つ〜じ〜知ってる? 節分の豆って歳の数だけ食べるんだって」
「そうなの? そっかぁ〜、中澤さんは30くらい食べるんだね。いいなぁ〜」
「あたし達は14くらいしか食べられないし……」
「こういうときだけ、歳ってとりたいね(笑)」
あははは、とふたりで笑いました。
雨だったイヤな気持ちもどっかにいって、なんかとっても楽しい気持ちになってうれしいです。
これから衣装あわせかぁ……きちんと着られるかなぁ……
ちょっと不安になってしまった加護でした。
お菓子、もうちょっと減らさないとダメかも(ばくぅ)
今日もTVの収録がんばろっと☆
はぁ、早くお休みが来ないかなぁ……と思う加護亜依でした。
それじゃ、またね♪
加護亜依ちゃんミニドラマ「今日の出来事」 第3話
今日はミニモニ。の新曲を歌番組でお披露目でした。
加護はいつものようにスタジオに着くと、控え室に入りました。
するとミカちゃんとつ〜じ〜はすでにいて、なにやらレッスンをしてるようでした。
「おはよう〜……ねぇねぇ、なにしてるの?」
「いまね、ミカちゃんに日本語教えてたの(笑)」
「?」
「いいから、いいから(笑) とりあえず、ミカちゃんと話してみて」
「?、うん」
加護は心の中「?」でいっぱいになりながらも、ミカちゃんに話しかけました。
「ミカちゃん、おはよ〜」
「おはよぉ…でごじゃいます、ばってん」
「??? ちょっとおかしくない?(苦笑)」
「あれれ??? ちょっと……辻ちゃん! もぉ、またあたしに変な日本語教えてぇ〜!」
「あはははは(爆笑)」
「笑い事じゃないよ。 ちょっとこっち来なさい」
「や〜だよ〜。 べぇ〜〜〜」
「辻ちゃん!!」
それから控え室が大騒ぎになったのは数分後のことでした。
まぁ、いつものことなのでスタッフさんや私たち(ミニモニ。メンバー)は特にあわてる事もなくって感じでした。
そのあと、今日の番組収録の流れをうち合わせ。
もちろん、つ〜じ〜と加護は目の前のお菓子を食べながらだったんだけど……。
あ〜あ、なんでこんなにお菓子がおいしいんだろ……。
ちょっと気を付けないと、これからまた太っちゃうなぁ(冷汗)
スタッフ「……っていうのが、今日の収録の流れになります。わかりました?」
矢口「わかりました」
ミカ「OKです」
加護「……は〜い、加護はだいじょうぶです」
スタッフ「辻ちゃんはOK? 理解できた?」
辻「あのぉ〜、このお菓子ってまだありますかぁ?」
みんな本番前でちょっとピリピリしてきた雰囲気なのに、つ〜じ〜はお菓子の心配してました(笑)
矢口「ちょっと、今の打ち合わせ聞いてなかったの?」
辻「???、聞いてましたよぉ〜」
矢口「じゃ、言ってみ」
辻「…………(照笑)」
矢口「あのね、あたし達は本番でミスできないの。こういう打ち合わせってとっても大事だから、理解するまで聞き返しなさい。恥ずかしくないことだから」
辻「……すみませんでしたぁ」
加護「でもぉ、なんだかんだいって…つ〜じ〜って本番に強いよね」
矢口「加護、ダメだよ辻を調子つかせちゃ……」
そして、つ〜じ〜にだけスタッフが付いて、お菓子抜きでうち合わせしてました。
つ〜じ〜が今日の流れを理解したところで、ドキドキワクワクの衣装あわせが始まりました。
みんな普段から着物着ないから、悪戦苦闘してました。
つ〜じ〜がこの衣装をとっても気に入ったみたい。理由は、
「これなら少しくらい太っても、着物は全然平気だから」
だって(笑)
つ〜じ〜らしいね。
矢口「ミカちゃん、着物似合ってるね」
ミカ「ホント? ありがと〜」
加護「ミカちゃん……本当、似合ってるね〜」
ミカ「ありがと(照)」
加護「その扇子(小悪魔笑)」
ミカ「もぉ、加護ちゃん!! こら、待ちなさい」
辻「待ちなさいって言われて、待つ人を見てみたいね〜…あいぼん」
加護「あははは」
矢口「こら、みんなやめなさい。 もうそろそろ本番だよ」
矢口さんが『そろそろ本番』と言ってから、数分後…私たちを迎えにスタッフの方が来ました。
「それでは、みなさん本番です。頑張ってきてください」
それから約1時間くらい収録を行いました。
加護はあんまり話すこと無かったんで、ジュースばっかり飲んでました(爆)
なんか歌にいく前にお腹がたぷんたぷん……。
ま、そんな日もたまにはいいよねって勢いだったんですけど。
今回も収録的にはミスもなく、無事に仕事ができて良かったです。
これからも娘。のCDが出ることだし、忙しくなりそう……。
はぁ〜、この前番組で貰ったディズニーシーの一日パスポートはいつになったら使えるんだろう(半泣)
早くのんびりしたいと思ってる加護亜依でした。
またね〜♪
〜加護亜依ちゃんミニドラマ「今日の出来事」 第2話〜
今日は矢口さんの19歳の誕生日です。
加護はいつもお世話になってる矢口さんにお誕生日プレゼントを贈ろうと考えました。
でも、矢口さんになにをプレゼントしていいかわからないので、安倍さんに協力してもらうことにしました。
「加護ちゃん、まりっぺになに贈るつもりなの?」
「やっぱり、喜ばれるのがいいですね」
「喜ばれる……。う〜ん、まりっぺはね……結構、小物系とかがいいんじゃない?」
「小物系……。ゴキブリのおもちゃとか…(ばくぅ)」
「…それはちょっと……。アクセサリーとかだよ、加護ちゃん」
「ありゃりゃ、でもぉ…ちょっと加護の小遣いじゃ買えないですぅ」
「そっかぁ……じゃあ意外性でお花をあげるとかは? よろこんでくれると思うよ」
「そうですね、そうします」
結局、加護は矢口さんのために花束を購入しました。
喜んでくれると嬉しいなぁ(わくわく)
そして、ラジオ番組収録のため…放送局へ向かいました。
花束を買っていたため、収録開始時間ギリギリだったけど……なんとかセーフでした。
加護「うわぁあ、やばい(汗) ごめんなさ〜い、遅れました」
矢口「加護、遅い……もう始まるよ」
石川「じゃ、揃ったし……そろそろスタート」
飯田「それじゃ、もう一回通してリハするから……」
石川「は〜い」
今回のラジオ収録は2週間後の番組のため……矢口さんお誕生日企画とかはありませんでした。
加護はいつも通り、アドリブ・台本通りにこなし、収録終了。
いつも思うけど、ラジオ収録ってTVとは違った緊張感で、加護は結構好きです。
飯田「お疲れさまでした」
矢口「お疲れさまでした」
石川「お疲れさまでした」
加護「お疲れさまでした」
矢口「さてと、次のスケジュールをチェックしておかないと」
加護「あ、矢口さん。………あ、あのぉ…」
矢口「なに?」
加護「これ、お誕生日おめでとうございます☆(赤面)」
矢口「あ、花束……。加護がコレを?」
加護「はい」
矢口「ありがとう。とっても嬉しいよ☆」
加護「……(照笑)」
作戦は大成功でした。
矢口さんは加護がプレゼントした花束を喜んで受け取ってくれました。
加護はとっても嬉しい気持ちになりました。
今日はこういう一日でした。
矢口さん、これからも迷惑かけると思いますけど…宜しくお願いします。
加護亜依でした☆
〜加護亜依ちゃんミニドラマ「今日の出来事」 第1話〜
今日は一日オフになりました。
一日ヒマになってしまった加護ちゃんは考えました。
「つ〜じ〜と、買い物にでも行こうかな?」
どうやら仲の良い辻ちゃんとお出かけするようです。
早速、携帯で連絡をとる加護ちゃん。
『こちらはミニモニ。留守番電話サービスセンターです』
「つ〜じ〜、今日オフだから一緒に買い物行かない?」
『ピーとなりましたら、ご用件を30秒以内に……』
「留守電やん☆」
さてさて、一人になってしまった加護ちゃん……途方に暮れちゃいました。
しょうがない、公園にでも行こう……夕方頃に……。
昼間は遊びに来る人が多く、モー娘。である加護ちゃんは公園に遊びに行けません。
人気(ひとけ)の無くなる夕方、加護ちゃんはいつも一人で遊んでるのです。
昼から夕方まで……好きな音楽を聴いたり、携帯メールで遊んでました。
今一番メールをしてるのは松浦亜弥ちゃん。
実家も近いし、歳も近いし、いろいろ教えて貰ったり……本当、娘。以外では一番仲がいいのかもしれません。
今日はオシャレのことについてメールしました。
加護「アノお店の洋服かわいいとおもうんですけどぉ…」
松浦「?、ピンクのヤツかな?」
加護「そうそう、それです♪ アレ、買おうかなって思ってて」
松浦「かわいいよねぇ〜。私も狙ってるの(笑)」
加護「アレに似合うスカートってミニかなぁ」
松浦「う〜ん、ミニのデニムっぽいのがいいんじゃない? アクセつけて…」
加護「にゃるほど〜。わっかりましたぁ〜」
松浦「は〜い。それじゃ、またね」
これでひとつ勉強になりました。
矢口さんに追いつくチャンスかもしれません(身長は抜いてるけど(苦笑))
自分ももっともっと可愛くなって、矢口さんのようになりたいと思う加護でした。
そして夕方。
お部屋の出窓に飾るキティちゃんに行って来ますの『ちゅ〜』をして、部屋を飛び出します。
家から公園までは徒歩8分くらいのところ(ちょっと微妙な距離)
公園に行くと案の定、人気(ひとけ)はありませんでした。
ブランコを思いっきり漕いだり(こいだり)、滑り台を何度も下りてきたり、砂場でおっきな富士山つくったりしました。
「昔はよくみんなとここで遊んだんだけどなぁ〜」
一番仲良かったあゆみちゃんっていう子も、いっつも17時には母さんが迎えに来て帰っちゃうし、最後まで居たの加護だけでした……。
「楽しかったなぁ〜、……みんなどうしてるんやろ」
たまに出てしまう関西弁が、より故郷(ふるさと)を思い出させてしまい、ちょっぴりセンチメンタルな気分になってしまうんです。
空を見上げると、先ほどまで抜けるような青空がオレンジ色から藍色に変わろうとしていました。
秋風も、なんだか肌を刺すように冷たく感じるし……。
「……んむぅ……実家(おうち)に帰りたい……」
本音もちょっと飛び出し、大粒の涙がぽろぽろとあふれ出してしまいます。
泣いちゃイケナイのに……でも……。
こらえようとすればするほど、涙が出ちゃうの。
そんなときだったのです。
誰もいないはずの公園の片隅から男性の話し声が聞こえました。
「……はぁ、もうだめだなぁ…こりゃ」
気づくと、公園中央にあるベンチにスーツ姿の青年が座り、池の鯉に食べかけのパンを少しわけてあげている所でした。
気を紛らわすため、その青年に話しかけようと近づいていくと…。
青年は暗い顔をして、缶コーヒーを口に運んでいた。
「こんばんわ…」
「……こんばんわ。女の子が一人でこんな時間に公園にいるなんて…危ないよ」
「でもわたし、この時間じゃないとこの公園来られないんです」
「なんで?」
「……それは……」
「でも気を付けた方がいいよ。世の中、良心的じゃない輩(やから)もいるんだし」
「はい」
すると、携帯の着信音が。
矢口さんでした。
『ああ、加護? そろそろリハ始まるから、スタジオ集合だよ』
「はい、わかりましたぁ…いきます」
『じゃ、待ってるからね。 遅れずに来るんだぞ』
「はい。じゃ、また」
『またね〜』
ピッ(通話終了ボタンを押した音)
「なに? 招集(しょうしゅう)?」
「はい、これからみたいです。それじゃお仕事なんで、また」
「?、お仕事? ……あ、またね」
風を切るように、加護は力いっぱい走りました。
(スタジオにて収録中)
その日は、加護はメインじゃなかったので…後ろの方で笑ってるだけでした。
矢口さんってスゴいなぁ……アドリブはできるし、本当そんけいしちゃう。
美人だし。
加護も大きくなったら、矢口さんみたいになるぞぉ〜♪
おお〜!!
というのが、今日の一日でした。
あの公園にいた人って……ちょっと謎だったけど……。
また会えたら、お話ししたいなぁ。
それじゃ、またね。
加護亜依でした。