〜第二章 揺れる心〜
それはいつものように席に座り、教師のくだない授業を聞いていた。
なにを話しているのかは解らない。しかし、教師は執拗に話している。
「……だからだな、この"和道"は"知っている"と訳すんだ。そうなると答えは……」
教卓を叩きながら、怒鳴り散らす。
よくこんな骨董品みたいな教師を見つけてきたと感心してしまう。
最近は体罰だ何だと、すぐに訴える親が多いが、この教師が居るおかげでここの学校が持っている感じがする。
「……」
彩乃は昨日と変わらず、窓の外を眺めて、時折寂しそうな笑みを浮かべていた。
それは誰かを弄ぶように、相手を困らせることで喜びを感じているように見える。
そうか、俺は彩乃に………。
『……僕、………織田さんが好きなんだ』
あいつ、彩乃のこと想っていた。
親友の松岡だ。あいつのあんな生き生きした表情を見たんじゃ、応援してやらないとな。
しかも、こんな状態だっていうのに松岡は言った。
『できればさ、黒柳の方から言ってほしいんだよ』
『は? なにがだよ。大体お前本人が言わなくてどうするんだ。彩乃に伝わらないぜ』
『違うよ、告白はする。黒柳が呼び出してほしいんだ』
『どうして俺がそんなこと』
『僕と黒柳の仲じゃないか。それに織田さんと幼馴染みだし』
『知ってるだろ? 今、彩乃と仲が悪いって』
『だから、仲直りさせるいいチャンスかなと……』
『俺より松岡の方が大事だ。違うか?』
『そうだけど』
『いいか、こういう大事なことは人を当てにしないで、努力するんだ。別に松岡が俺にどうしても…というならやってもいい。だけど、それじゃ自分でこれから告白できなくなっちまうぜ』
『わかったよ。じゃ、黒柳だったら告白するときどういう風にする?』
『そうだな、俺だったら………』
とまあ、俺が告白の仕方をレクチャーしてやったわけだ。といっても自分で告白したことはないから、テレビドラマや漫画の告白みたいなものだったが。
『大丈夫。失敗を恐れてちゃ、ちっとも成長しないからな。最初はみんな不安なんだって』
『うん……』
キンコーン、カンコーン……
三限目の終了のチャイムが校舎中に響き渡った。
ふぁ〜〜。やっと終わったぁ☆
クラス全員が溜息混じりに伸びをして、授業終了の号令がかかる。
「来週はテストだ。今日の所から出すからな、ちゃんと復習しとけよ」
ええ! マジかよ。勘弁して。
教室から教師が出ていき、生徒が一斉に散開した。
まるで甘い砂糖に集まっていた蟻達に水滴を垂らすようだった。
そんな中、やはり彩乃は席に座ったまま窓の外を眺めている。
「あ〜あ……、メシだメシ。さてと、パンでも買って食うかな」
俺は昼寝を終えた猫のように欠伸(あくび)をした。
ふぅ。お、松岡が彩乃の席にいったぞ。
「織田さん、……。で……、……。」
松岡は彩乃に話しかけている。話の内容は教室にいる奴らの雑談に掻き消されているため、はっきりとは聞き取れない。だが、顔の表情から真剣な話をしているのは間違いない。
彩乃は松岡のいうことに対し、頷いている。松岡の表情も明るくなる。
そうか、彩乃は……と俺は心が痛んだ気がした。すると、
彩乃が振り向き、俺を一瞬見た。
え?
俺は不思議な気持ちになったが、腹が減っていたのでパン売り場に向かった。
「おばちゃん、俺、カレーパンとホットドッグ2ヶ」
「はい、220円ね」
俺はズボンのポケットから無造作に小銭を出し、支払いを済ませた。
「お、松岡じゃないか。松岡は昼飯の準備いいのか?」
「うん、僕はいつもお弁当だから……っていつも一緒に食べてるじゃん!」
「ははは、そうだよな。ちょっと気になったから」
「もう、しっかりしてよ」
俺は照れ隠しに後ろ手で頭をかき、パン購買場所近くの自動販売機で牛乳を買った。
「今日の気分は明治の牛乳☆! っと、松岡教室行って食おうぜ」
「うん」
いつものように俺は松岡と昼飯を食っていた。
「で、どうだったんだ? 手応えの方は」
「うん、いいって。ちゃんと呼び出すことができたよ」
「そうか。……じゃ、あとは『一人』で大丈夫だな」
その時、松岡は食べていた弁当を喉に詰まらせた。
「ンクッ、ごふ……ふぅ。え、あとは僕一人?」
「大丈夫だろ? 素直な気持ちを伝えればいいんだからな」
「無理だよ」
「はぁ? どうして……」
俺が弱気な松岡に問いかけたとき、松岡の表情が一変した。
まるで車を運転中に歩行者をはねてしまったように、表情が暗い。
「こわいんだ。……今までずっと誰かに従っていた僕が、自分の思ったように行動しなさいといわれても………頭の中が真っ白になっちゃって、なにをしていいのかわからないよ」
「そうか、今まで……自分の気持ちを自分で理解する前に、他人や肉親にいわれて従っていたのか。でも、よく考えてみな? 結局、言われたところで誰が行動するんだ?」
「……僕……」
「そうだよな。……それに、親や肉親の言うことは命令じゃない、助言なんだ。だから必ず言われた通りにしなくても、自分で考えて最良の道を見つけだせればいいと俺は思う」
「う〜ん」
「だって、松岡の人生は他人のものじゃない。松岡自身の人生なんだ」
俺はゆっくりと、力強く松岡へ言った。
「でも……」
「自分が想っていること、今現在の気持ちを正直に、ありのままを言えばいい」
「………」
「松岡が、松岡の言葉で相手に伝えれば、必ず相手はわかってくれる」
「でも、失敗したら……」
松岡は不安になったのか、再び暗い表情をしてうつむいた。
「!、いいか。告白に成功も失敗もない。断られることは失敗じゃない、結果なんだ。次につなげればいいじゃないか」
「……でも、さ」
「…でも? そんなに言いたくないのか? まあ、告白するもしないも松岡の自由だからな。あとは松岡自身で決めることだ。ただ、言わなかったことを後で後悔してグチグチ言うんじゃないぞ。俺はそういう奴が『大嫌い』なんだ!」
「……うん、わかったよ」
松岡は覚悟を決めたのか、少し堅い表情をした。
午後六時半。残暑が残る九月になると日が落ちるのが早い。以前は明るかったこの時間も、今では空が藍色に近い色をしている。
自宅の自室で俺は心に引っかかっていた。
『松岡は彩乃に告白したんだろうか…。プレッシャーに負け、告白していない事も考えられる』
しかたない、松岡に電話してやるか。
部屋にある自分専用のコードレスフォン(子機)で、松岡自宅の番号を手早くプッシュした。
『はい…、松岡です』
「あの、黒柳と申しますが、秀明君は…」
『あ! はい、僕ですけど。黒柳?』
「ああ。どうだったんだよ、あれから」
それから俺は松岡からいろいろと聞いた。
まず、彩乃が学校近くの公園(森林緑道)にきちんと来てくれたこと。
そして、彩乃に今の気持ちをはっきりと伝えたこと。
その結果、OKだったこと。
デートの約束までとりつけたこと。
など、松岡は俺に事細かく説明してくれた。
「そうか、ならよかった。それにしても、今日は珍しく元気いいな…」
『え? だって、結果うまくいったんだもん。やっぱりうれしいよ』
松岡の喜びようは、電話の声だけで充分だった。
「わかった。じゃ、明日な…」
俺はこのとき、心が痛むのを感じた。
なぜか、「OK」と聞いたとき、衝撃を感じたのだ。
あの彩乃が……。OK……、か。
もしかして俺も彩乃のこと………
まさか。まさかな、そんなはずはないよ、ただの思い違いだ。
その日は、自分にそう言い聞かせ、床につくことにした。
『それが迷惑だって言っているんだ』
『バカ!』
………。
『あなたね、彩乃ちゃんは女の子なのよ。あなたの友達(男)とは違うの』
………。
『あ、女の子と喧嘩した。ね、図星でしょ』
………。
『僕、織田さんのこと好きなんだ』
………。
最近、いろいろなことあったんだな。
俺はその日の夜、夢という形で最近の出来事を回想していた。
朝になった。
スズメ達がさえずり始め、心地よい朝だ。
しかし、目覚めは最悪だった。
寝汗はかいていて体はベタベタだし、喉は裂けるように渇いている。
夢にうなされた……。
しかも、毎朝来てくれる彩乃は俺を起こしに来ない。
そうか松岡と付き合い始めたんだっけ………。
なんか俺だけ世界から取り残されているような気がする。
俺を無視してみんな何気なく生活している感じがするけど、気のせいか?
「なんだかなぁ……あいつ(松岡)もこれで少しは大人になるかな」
大人といっても精神的にということだ。
彩乃もその日にOKすることもないだろう。松岡にとってはとても大事だと思うんだ、結果がどうであれ。
それをなにも考えもせずに即答するなんて、松岡のことを軽視しているのかもしれない。
松岡の奴はそんなところまだまだ『アマちゃん』だし、気付きはしないだろう。
だが俺から言わせてもらえば、簡単に付き合える女っていうのは簡単に別れてしまうんだ。
熱しやすく、冷めやすい。
単刀直入に言えばそうなるな……。
ん、?
なんか、松岡と彩乃を別れさせようとしてないか……俺は…。
バカだな、なに松岡に嫉妬を感じてるんだ。べつにいいじゃないか、あいつはあいつで幸せなんだから……。
自分に言い聞かせ、いつものように学校では一限目が始まってから、俺は自宅を出た。
今日は曇りだというのに、ジメジメと蒸し暑い。
そして日常になりつつある、行きつけのコンビニに昼飯と雑誌を買いに入ることにした。
「いらっしゃいませ」
いつもの女子大生がカウンターでマニュアル通りの接客をしている。
「おす!」
馴染みの人なので、少し砕けた感じに挨拶を返した。
「あら、…深刻なのね。いつもの彼女が二日もいないなんて」
「あいつならもう他の奴と付き合ってるよ」
「あらあら、……振られちゃったんだ。可哀想に……」
「振られた? 違うよ。だいたい、俺は彩乃と付き合ってないって。ただの幼なじみ」
「ふ〜ん、幼なじみねぇ〜。それにしては、仲がよかったよね」
「だってさ、かれこれ十年も一緒にいれば、相手のこと解ってくるって。それに長くいたせいか、恋人っていうより相棒に近かったもんな」
「……………」
「だから。彩乃は彩乃、俺は俺なりに、悔いのないように、現在(いま)を生きていこうかと思っているんだ」
「………なんか凄いね。…見直しちゃった」
女子大生は尊敬の眼差しで俺を見つめている。
「やめてくれよ、そんな目で見るの。だって、俺は当たり前のこと言っただけなんだから…」
「…当たり前のことを当たり前にできるって凄いことだと思う」
「へ?」
「だってさ、当たり前のことを当たり前に出来ないから……人は悩んで、苦しんで、生きているのよ」
「う〜ん……」
「だから、素直な黒柳君はあたし好きな方かな」
「……」
俺は驚きのため言葉がつまってしまった。恥ずかしさを誤魔化すために、昼飯のパンと今週発売の雑誌を手に取り、カウンターへ向かった。
女子大生はスマイルを続けている。
「ほい、これね」
「はい、ありがとうございます」
ピッ、ピッ、ピッ……
「520円になります」
「えっと、じゃ600円で」
「80円のお釣りです」
ジッ、ジー
女子大生はレジからプリントアウトされたレシートとお釣りを俺に手渡した。
「それじゃ、また」
俺はレシートと釣銭をズボンのポケットにしまい、コンビニを勢いよく飛び出した。
「おはようございます」
俺が教室に足を踏み入れたときには、すでに3限目である地学の授業が始まっていた。
「あ。はい、おはよう」
地学の教師は俺のことを怒りもせずにさらりと返した。
うわ、いやな奴の授業の時に来ちまったな。
この教師、相田清十郎(あいだ・せいじゅうろう)は生徒に一番嫌われている。寝ている奴、早弁している奴、遊んでいる奴がいても全然怒らないのだ。怒ったとして、そのあとの生徒の逆襲が怖いのかもしれない。だから話し方も当たり障り無く、無関心を装っている。
生徒の俺からしてみれば、こんな無関心な教師より、少しでもなにかあると親身になって怒ってくれる教師の方がいいと思うぜ。
だって、怒ってくれるって言うことは俺達生徒のことを心配してくれているということだろ? それっていいことなんだよ、教師や生徒にとってもな。
教壇に立っている相田の声が教室に響きわたる。
「ええ、だからして。これはですね、前線の影響を受けやすく、雨雲は南の方に停滞して…」
辺り一帯は机に伏している。寝ている者や、好き勝手に自分のやりたいことをやっている者。
まったく、この授業は何なんだよ、だからテストの平均点が一六点なんだ。
といいながら俺も昼飯の菓子パンを早弁していた。
キンコーン、カンコーン……
「あ、チャイムですね。今日はここまで。……みなさん、有意義な昼休みにして下さい」
周りに寝ていた奴は、むくっと起きだして退礼がかかる…。
こういうときだけ、クラスの奴らは元気になっちまうんだよなぁ。本当、現金な奴らだよ。
そしていつもの昼休み。
「松岡、メシをい……」
俺は途中で言葉を止めた。止めたと言うより、出なくなってしまった。
松岡を見ると、彩乃と楽しそうに話して弁当を一緒に食べている。
をいをい、いきなり見せつけてくれちゃって……。
久しぶりの明るい表情の彩乃を見て、俺はホッと胸をなで下ろした。
あいつのああいう表情を見るのは久しぶりだな……。しゃーねー、今日はひとりでメシ食うか。
その日の昼休み。俺は校舎裏のベンチに腰掛け、冷たい菓子パンを頬ばった。
「昼休みの45分間って、こんなに長いのかよ」
気を紛らわすために飲んだ牛乳も、普段より不味く感じる。
高校時代で一番長く感じた昼休みだった。
そして彩乃と松岡が付き合い始めて一ヶ月たったある日のこと。
ん?
うるせえな。
なんだよ、早く誰か出ろよ。
ったく、誰もいないならいないって言えよな最初っから……。
電話のベルがしつこくなっている。
「はい……もしもし…」
寝起きなのでハスキーボイスになってしまった。
『なんていう声出してんの!? もう…』
「彩乃か?」
『ねぇ、寝ぼけてるでしょ。…彩乃ちゃんじゃないよ』
「誰だよ!」
『!、わかったよ。じゃ、大ヒント。「いらっしゃいませ」』
なぜか、単語を聴いてぼやーっと浮かんできた気がした。
「コンビニの?」
『そうそう』
「で、そのお姉ちゃんがなんの用なの?」
『用件を言う前に。……お姉ちゃんて言うのやめてくれる? 私には、藤野鈴華(ふじの・りんか)っていう由緒正しき名前があるんですからね』
「鈴華…」
『それに。私の方が一応、歳は上だし、『さん』くらいつけてよね』
「はいはい」
なんか、話し方が彩乃と似てるな。俺はふとそう思った。
「で、……鈴華、さん。(なんかいいにくいな)なんの用?」
『そうそう。家に押売新聞の売り込みが来て、サービスで放楽園遊園地のチケット貰ったから……一緒に行こうかなって』
「どうして? 鈴華さんなら、ほかにも行ってくれる男くらいいるでしょ?」
『だって、あの彩乃ちゃんって娘と別れた時から黒柳君元気ないんだもん。だからさあ、元気出してほしいかなって』
「……そぅ。で、いつ頃?」
『今度の、♪金、曜〜日♪』
「♪明日は、やーす〜み♪」
『繰り返さなくていいから。……とりあえず、祝日の金曜日ね☆』
どうする? 行くか行かないか。彩乃は今現在、松岡とラブラブだしな。少しくらい女の子と遊んだって罰は当たらないだろう。よし決定!
「いいよ、行く! 待ち合わせは?」
『じゃあ、放楽園のドーム液晶前。黒柳君の家からだと、西部線で玉袋に行って…地下鉄幕の内線に乗り換え、放楽園で降りて…ドーム方面に出るでしょ? あとは…ドーム前に大きなクリアヴィジョン(液晶)があるから、そこに昼頃ね』
「あ、なんとなくわかる。WINSに馬券買いに行ったことあるから」※下記参照!
『……。わかるならいいんだ。じゃ、金曜日ね』
「それじゃ」
※注意! この主人公は現在高校生ですが、学生・未成年者はWINSや競馬場に行って勝馬投票券(馬券)を購入してはいけません。大学生も原則的にいけません。みなさん、気をつけましょうね。 |
そして約束の金曜日。俺は昼頃、ドーム前クリアヴィジョンで藤野鈴華さん(行きつけのコンビニアルバイトの人)を待っていた。
「この俺様を待たせるとは……。藤野鈴華、ただではすまさないぞ」
俺は待たすのはいいが、待たされる行為というものが大嫌いなのだ。普段であれば待ち合わせの時間より遅れて到着するハズだった。
それが、はりきりすぎて気がつけば5分前に来ているという始末……。
………。
………………遅い。
早く来いよ!
「ごめんね、まった? 電車が込んでてさ…」
鈴華さんはバスケットを持ちながら、息を切らして走ってきた。
「あのさ。電車が込んでても……きちんと時刻通りに走るよ、電車は」
「本当、ごめん」
「10分も待たされたよ。じゃ、10分の代償として……」
「いいよ、何でもしてあげる。ね☆」
と、いうことで俺と鈴華さんは近くのホテルへ……。
って、違うだろ! これは真面目なストーリーなので、そういう話にはなりません。
俺はそこで鈴華さんとひとつになったわけで……。
わー!
(申し訳ありません。しばらくお待ち下さい…)
………。
………え、あ、違う。そっちは別のシナリオで、ここでは…、はぁ。
(ただいま出演者の方に説明を行っております)
このたびは、読者の方に大変お見苦しい点があったことを深くお詫びするとともに、今後このようなことのないよう、再発防止のため日々精進したいと思います。 制作者一同 |
「…フェらが」←フェラガモといいたい(らしい)
「あ、だめだよ黒柳君。ここから真面目に」
「へいへい。……で、どこイクんだっけ?」
「違うでしょ」
「…どこに行くんだっけ?」
「放楽園で、しばらくはアトラクションを楽しもう」
ふ〜ん。そういえば今日の鈴華さん、気合い入っているよな。上はタートルネックの白いセーター、下はデニム生地のミニスカ。これじゃ、パンツ見て下さいっていってるようなものだよ、本当に。
「なに、黒柳君」
「いやぁ、今日は一段とおしゃれだと思って」
お世辞ではない。髪型だって、石川梨華ちゃんみたいだし。とっても似合っている。
「ははは、だって美容院行ったりおしゃれするのに時間かかったから……今日はちょっと遅れたの」
「あ、そう…。でもさ、こんな俺のためにそこまでドレスアップしなくても」
「恋人っぽく見られたいじゃない? やっぱり。私もやるときはやるのよ」
え? 今なんて?
「じゃ、黒柳君。腕組んでラブラブになろ」
「ん、」
と、その時だった!
「黒柳!」
聞き慣れた声がして振り返ると、そこに親友の松岡が立っていた。
【つづく】
【あとがき】
まずはじめに謝らなければなりません。後半、小説というよりシナリオ脚本に近くなってしまい、大変申し訳ありませんでした。
勢いと展開に任せただけの話になってしまい、大変読みにくかったと思います。
が、この話は終わりまでこのままかもしれません。
次回から急展開!
ヤバイぜ加護ちゃん!(好きで好きで、仕事が手に着かない)
ヤバイぜ黒柳!(実は、某ロックバンドの人から名前を拝借)
ヤバイぜ和哉!(最近、筋肉痛が2・3日後にやってくる)
さて、早めにPS2を買って、「モー娘。」のスペースヴィーナスをやろうかな?
てへ☆(お前が照れるな、気持ち悪い)
これを読んでる人へ。
インターネットのQ2には気をつけよう……。時に、下心を鬼にして我慢するべし。我慢できず、ちょっと後悔の作者でした。
それでは、また!